生前整理のメリットとは?4つの効果と整理のポイントを紹介
近年では、「断捨離」や「ミニマリスト」という言葉が広まり、必要最低限の物だけで暮らす豊かな生き方が多くの人に注目されるようになりました。生前整理も例外ではありません。自分が生きているうちに身の回りを整理することで得られるポジティブな効果は沢山あります。今回は、生前整理とはどのようなものなのか、そしてこの作業を通して得られるメリットは何なのかを併せて紹介します。
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生前整理とは?
生前整理とは、自分が生きているうちに持っている財産や身の回りの物を整理して不要な物を処分することを言います。また、生きている間は処分できない物に関して、将来的にどのように整理してほしいのかを家族に伝えておくことも生前整理の一つと言えるでしょう。
生前整理を行うメリット
最近では、物を溜め込むよりも必要な物だけを身の回りに置いておくといったシンプルな生活の良さが見直されつつあります。生前整理を行うことで、自分の生活がより豊かになるだけでなく家族や友人に対して「感謝の気持ち」を持つきっかけにもなるでしょう。
残された人の負担を減らせる
生前整理をする一番大きなメリットは、自ら自分の持ち物を整理し処分することで将来、残された家族がやらなければならない遺品整理の負担を減らせるということです。持ち主が亡くなった後に、膨大な量の遺品の整理方法が分からず困る遺族も少なくありません。
人が亡くなった後には、死亡手続きや葬儀、各種サービスの解約手続きに知り合いへの連絡などやるべきことが山ほどあります。そのため遺品整理は、精神的にも体力的にも大きな負担となります。家族へできるだけ迷惑をかけないために、健康であるうちに自分が出来る範囲で整理しておくと良いでしょう。
相続に関する準備ができる
故人が亡くなった後、一番トラブルに発展しやすいのが遺産相続に関する問題です。生前整理を行わず何も準備しないまま亡くなってしまうと、故人の希望を聞くことができないため残された親族の話し合いだけで全てを決めなければなりません。
しかし、生前整理を通して自分が持っている財産がどれくらいあるのかを把握し、その遺産をどのように分配したいのか、自分の希望を親族全員に伝えておけば、不要なトラブルを回避できます。生前整理の他にも遺言書やエンディングノートを作成するなど自分でできる事があるのならば、責任を持って元気なうちに準備しておくようにしましょう。
残りの人生を前向きに過ごせる
生前整理は、残される家族のためだけにあるのではありません。身の回りの余分な物を処分すると、自分の気持ちの整理にも繋がります。整理を通して心配事やストレスを解消させることで、物で溢れかえっていた時には気付けなかった、「残された期間で本当にやりたいこと」や「家族に対する正直な気持ち」などが見えてくることでしょう。
残された人に自分の思いを伝えられる
大切な人の死は、残された人に大きな影響を与えます。特にその別れが唐突であった場合の遺族が感じる悲しみは計り知れません。生前整理を通して大切な人に向けた感謝の気持ちを直接伝えたりエンディングノートに書き記したりすることで、家族や恋人、友達が自分の死を力強く乗り越えていける「力」になります。
まとめ
生前整理は決して悲観的なことではありません。自分の「死期」を見つめてそのための準備をするのは暗いイメージもありますが、身の回りの物を一つ一つ仕分けると、自分の人生が振り返れます。
また、不必要な物を処分する作業は、今後の自分の人生の中で何が一番大切なのかを見つめ直す良い機会になります。大変な作業ではありますが、家族のためにそして自分のために少しずつでも実行に移していけると良いですね。